12月31日、右から貨物船コースタル・ベンチャー、海洋調査船ヘンソン、音響測定艦エイブル、音響測定艦ビクトリアス、
クレーンバージ、LCU(米陸軍大型揚陸艇)ペリー・ビル、海洋調査船マリー・シアーズが並んで接岸している。(2019.12.31星野撮影)

海洋調査船、横浜NDに2隻連続して寄港


12月30日、NDに接岸直後のヘンソン。後部甲板にはまだ観測機器のコンテナなどが大量に搭載されている。


ヘンソンの後部甲板から観測機器のコンテナを降ろす作業が進む。クレーンで持ち上げられているこの コンテナには、「class 9」の危険物プラカードが取り付けられているのがみえる。(2019.12.30星野撮影)

 2019年の年末になって、横浜ノースドックに米海軍バスファインダー級海洋調査船が2隻相次いで寄港した。

 まず、12月18日に海洋調査船マリー・シアーズが寄港した。マリー・シアーズは10月にも横浜に寄港しており、10月27日に出港している。頻繁な寄港と言える。10月の横浜寄港時には、観測機器の入ったコンテナなどを後部甲板に積み込んだが、今回、入港翌日の12月19日にはそれらをすべてクレーンで埠頭に降ろしてしまった。

 今回、マリー・シアーズは11月21日にグアムを出港して横浜にやってきた。グアムから横浜まで約1ヶ月弱もの日数をかけているが、おそらく調査活動を行っていたのだろう。

 12月30日には海洋調査船ヘンソンがNDに入港した。ヘンソンは12月23日にフィリピンのスービックを出港して横浜にやってきた。2017年11月以来の久しぶりの横浜寄港だ。ヘンソンも、入港当日の12月30日に、後部甲板に積んでいた観測機器を入れたコンテナなどをクレーンでノースドックに降ろしてしまった。

 2隻の海洋調査船は、横浜でゆっくりと「正月休み」を過ごすことなく、マリー・シアーズは1月1日の午前、ヘンソンは1月2日の17時過ぎにそれぞれ出港していった。

 なお、マリー・シアーズの入港直後から、これらの海洋調査船が寄港していた間じゅう、横浜市内の特定の民間観光バス業者の中型観光バスが時には複数、それぞれの海洋調査船の近くに停車しているのが頻繁に視認された。海洋調査船に乗っている調査員の「送迎」に使われたのだろうか。それとも、外部から何らかの集団が海洋調査船を訪れて何かの作業を行っていたのだろうか。

 ただし、この観光バス業者のバスは、今回に限らず以前からしばしばノースドック内に停車しているのが目撃されている。

 2019年には、横浜ノースドックは音響測定艦が頻繁に入港するようになった反面、米海軍海洋調査船の入港は10月まで途絶えていた。しかし、年末のこの連続寄港とコンテナの陸揚げだ。海洋調査船も横浜を活動拠点として再び頻繁に使用するということなのだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


1月2日、出港するヘンソン。(2020.1.2星野撮影)


12月18日、横浜NDに入港直後のマリー・シアーズ。後ろにバスが停車しているのが見える。(2019.12.18星野撮影)


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